コンタクト・レンズ 2
パナティによれば、実用的なコンタクト・レンズはスイスの内科医A・E・プリックによって、1877年につくられたものだと言われています。
これは、レンズが厚く、角膜だけをレンズで被うのではなく、眼球全体を被うようなデザインだったので、かなり使う人には苦痛でした。
1936年にはドイツのI・G・ファーベンがプレキシガラスを開発し、プラスチック・レンズも出現します。
1940年代半ばにアメリカで角膜だけを被う現在のコンタクト・レンズの原型が作られました。
現在のコンタクト・レンズはプラスチックで作られ、薄く、小さく、そして軽量化されています。
そして、ますますわたしたちの身体と一体化する方向にむかっています。
わたしたちの皮膚はつねに呼吸し新陳代謝を繰り返しています。
したがって、コンタクト・レンズも身体と一体化させるためには、新陳代謝を妨げないような構造のものが望まれるのです。
今日のコンタクト・レンズはハードとソフトとがあります。
ハードの場合、プラスチックの分子間隔を広くし、その隙間を酸素が通り抜けるようにデザインしています。
また、ソフトの方は、30パーセントから80パーセントを水分にしています。
したがって、酸素を取り入れることが可能になっており、長時間の着用ができるようになりました。
面白いのは、このソフト・タイプのレンズの考え方は、実のところ16世紀に、レオナルドが構想した水入りレンズに起源があるということです。
解剖学者でもあるレオナルドは、眼鏡ではなく、人工臓器としての眼球を夢見ていたのでしょうか。